農ある暮らし「味噌作りの会」
誠和会とは、埼玉圏内で家づくりに関わる匠の心をもつ者たちの集団です。職人として、サポーターとして、夢のある家・住空間づくりを提案し続けるために会員同士が力を合わせ、より良い生活環境に必要なモノやコトづくりまでも研究しています。
農ある暮らしを応援する誠和会では、埼玉県加須市で農業を軸にコミュニティを展開している 農業生産法人誠農社 による「味噌作りの会」を御紹介します。
味噌作りの会(1月28日(日)開催)
関東に50年ぶりの大雪を降らせた寒気に覆われた1週間を過ぎても未だ寒い日曜日の朝、東京や群馬からも、漢方農法大豆を使った味噌作りのために多くの方が集まってくださいました。
漢方農法で育った大豆をじっくりと柔らかくなるまで煮ます。
煮ている間に、漢方農法米の米麹とあら塩をよく混ぜ合わせます。麹の香りを確かめる方も・・・ほんのり甘さがあります。
アクを丁寧に取りながら、じっくり煮ます。
なんと!昨年、味噌作りに参加くださった方が、1年経った味噌を持参くださいました。
皆様の前で、1年前のお味噌をお披露目!ジャジャジャジャ~ン♪
こんな風になるんだぁ!と、興奮☆
少しカビがついているところもあります。このカビは、食べても体に影響のあるカビでないので、そのまま、味噌の中に埋め込んでしまっても良いし、気になる人はスプーンで剥がして捨てても良いとのこと。
本日ご参加の皆様にお味見をさせていただきました。
一斉に「おいしい!」の声が!
大豆が柔らかく煮えたら、ザルで煮汁を切って、大豆をなめらかになるまで潰します。煮汁は、大豆の粘度を調節するために取っておきます。
実は、この作業は重労働で、耳たぶくらいの柔らかさになるまでに、大豆を潰すのが大仕事なのです。
コツは、マッシャーで中央部に大豆を集めて、周囲や底の方を薄くして、徐々に潰していくこと。
味噌作り名人の小田切さんに、柔らかさをチェックしてもらいます。
柔らかさが足りない場合は、煮汁を追加して丁度よい粘り具合にします。
名人のOKが出たら、米麹とあら塩を混ぜたものを加えて、よく混ぜ合わせます。
味噌を丸めて団子状の味噌玉を作り、保存する器に思い切り投げ込みます。
投げ込むのは、カビや雑菌を防ぐために、空気が入らないようにするためです。
味噌玉を入れ込みながら、空気を抜くように平たくしていきます。
最後にカビ防止のために、上部全体にあら塩を撒いて、空気を抜いてビニール袋の口をきっちりと縛ります。
重石を載せて、ふたをしっかり閉じて、1年後まで冷暗所に保管します。
日付を書いて、1年後を楽しみに待ちます。
味噌作りの間、皆様が召し上がる昼食の土鍋のご飯を炊くための火起こし!
お子さんたちも、ご飯が炊けるのを、ワクワクして待っています。
誠農社内の探索も!
え?これ、何?
干しいちじくをみつけました!
おつかれさまでした!
1年後の美味しい味噌を楽しみに、漢方農法米の美味しいご飯を皆でいただきました!
地元加須はもちろん、久喜や菖蒲町、埼玉県内さいたま市や春日部市、上尾市や、東京都杉並や群馬県からも、農ある暮らし作りをサポートする誠農社に多くの方が訪れてくださいました。
初めて味噌作りに挑戦されという方から、各地の味噌作りを試していらっしゃるという味噌名人、食の安全性と人の体作り、健康に敏感なビーガン食を生活習慣の基本にされていらっしゃる方、ご自身で家庭菜園や畑仕事をされていらっしゃる方、小さなお子様に貴重な体験をさせてみたいという方、誠農社へ移設の繭久里カフェの常連さんで、いつもランチでいただく味噌汁のあまりの美味しさに、自分で味噌を作ってみたくなったという方等々、たくさんの方が、ご参加くださいました。
初めて会う方ばかりですが、自分や家族たちの健康を思う人たちが、農ある暮らしという自然な生き方がご縁となり、和気あいあいとした時間を共有することができました。
味噌作りは、古くから冬の季節に広い場所をもつ人の家に集まり、おしゃべりをしたり、その年の家族の健康を思い、皆が、作業を分担したり、器具をシェアして、非常に効率的に合理的に、けれど心のある時間として、日本の各地で季節行事のように日常のあたりまえとして存在していました。
こうした失われた時間を、取り戻すのが「農ある暮らし」であり、誠和会の職人一同、住まう人、隣人・地域が、自然とこうした時間を共有できるような住宅作りの研究を続けていくことの大切さを改めて感じました。
味噌作りの今後のご案内はこちらです。➡ 誠農社HP