農ある暮らし住宅 ② 基礎が完成!
誠和会とは、埼玉圏内で家づくりに関わる匠の心をもつ者たちの集団です。職人として、サポーターとして、夢のある家・住空間づくりを提案し続けるために会員同士が力を合わせ、より良い生活環境に必要なモノやコトづくりまでも研究しています。
基礎が完成しました!
前回の農ある暮らし住宅①から、早や3週間。
基礎工事が終わり、土台が造られていました。
木材に書かれた
「〇〇様邸 新築工事」の文字。
おうちが完成すると見えなくなる文字ですが、
作り手の大工さんたちが、
〇〇様邸を心を込めて作られていく
そのプロセスの中、とても大事な文字に感じられました。
そして、木材に書かれた謎の文字。
これは、番付けといい、その木材や柱をどこに使うかという地図のようなものです。
と・・・、その前に、とても大事な作業として、
木材を加工する際の目印をつける、墨付け(すみつけ)があります。
木の上下や、組み立ての際に、木と木をつなぐ
オスメス(でっぱり側と受け止め側)の刻みを
どう入れるか・・・など、とても重要な印です。
墨付けには大原則があり、基本線を墨打ちし、
木材の端から計るのではなく、基本の中心線から計ります。
誠農社の自然栽培の農法においても、
畝を作り、土の上にマルチを敷いた際に、
種を蒔く時の等間隔の位置決めには、
真っ直ぐに伸ばした縄や棒で「芯」の位置を決めます。
誠和会の職人の皆様が自然栽培に参加された際の手際よさは、
「墨付け」や「番付け」といった基本を押さえる力をもっているからなのかもしれません。
そして、これが、「番付け」です。
建物を建てる際に、以下の画像にあるように、「いろは・・・」と通りを名付け、
東西に「一二三・・・」と通りを作り、
それぞれ「い通り」「ろ通り」
「一通り」又は「一番通り」と呼びます。
「いのいちばん」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
これは、建築の際に、柱の1本ごとに、東西ー南北の通りで名前をつけ、
い通りと一通りに立っているから「いの一」番となったのです。
下駄箱や銭湯の脱衣場など番号を振る時にも、
「いの一」「「いの二」・・・
相撲の番付けも、建築=大工(職人)と切り離すことはできないでしょう。
このように、番付けは、そのポジションを正確に表すものでしたが、
建築の世界では、縦と横の平面から、1階・2階を表すことで、立体をも表すようになりました。
写真をご覧になって、「又をノ五」とは?と思った方もいるでしょう。
少々、変わった呼び方ですね。
画像の赤い記号の位置の「又を」は、
「を通り」と「る通り」の間の柱を指します。
つまり、「又をノ五」とは「又を」(「を通り」と「る通り」の間)で「五通り」にあるということです。
3月1日に、立柱(りっちゅう)-最初の柱を立てる-が行われるとのこと。
この日は大安でもあり、
農ある暮らし住宅の建築では、
暦(旧暦も新暦も)を大切に、
住む人たちが、幸せで健康であることを願って、
一生を住む家を支えていきたいと思います。